たとえ君がいなくなっても私は忘れない





「あら、すっごく似合うわね優梨ちゃん。」



もう一度ロビーに行くと、私と同じようにドレスの格好をしたお姉さんがすでに待っていた。



「そんなことないですよ……。
すいません、服準備させてしまって。」



「いいのよ。
逆にこんな格好させてごめんなさいね。」



「気にしないでください……!
私も颯汰のこと、知れて良かったです。」



何も、知らなかったから余計に。



「優梨ちゃん……」
そう言うと、お姉さんは何故か泣いてしまった。



「あ、あの……」



「ごめんなさい。優梨ちゃんにこんなことさせるのはどうか思った。



だけど………さっきも言ったけど限界だったの。
これ以上壊れていく颯汰を見たくない。



だからお願い。
出来る限りフォローするから、颯汰に何かしてあげてほしい。」



お姉さんの目はまだ潤んでいた。



だけど、真剣だった。



そのお姉さんの目が、どれだけ颯汰のことを大切に思っているのか伝わった。