「懐かしいなぁ、高三に戻りたくなってきた。
受験は嫌だけど。」



「確かに!」



ほとんどの人たちが高校以来だったから、話したいことがいっぱいってそれからしばらくの間みんな話し続けていた。



颯汰の話も含めて。



高校の思い出や大学のこと、仕事のこととか色々。



懐かしくて笑ったり、みんなの仕事の事情を聞いたりして楽しかった。



わいわいと騒いで、高校に戻ったような感覚にすら陥る。



ただやっぱり物足りないと思ってしまうのは、きっと………



颯汰がいないからで、寂しい。
やっぱり寂しい。



会いたいと思う。
颯汰に会いたいと。



だけど………



もう颯汰がいない現実を受け入れるしかないから。



ねぇ、颯汰。
私強くなったでしょ?



自分で言うのもなんだけど、あれからさらに強くなったと思う。



もう泣かない。
会いたいって願わないから。



だからどうか、颯汰が幸せになりますようにと。



私は心の中で願った。