「なんでそんなに驚いてんだよ。
もしかして他に男が……?」
「そんなわけないでしょ。
っていうか、私と颯汰付き合ってないからね?」
「それ絶対嘘だよなぁ。
あれは付き合ってただろ。
夏休みの花火の時、クラス写真で二人センターにいてよ。」
「それは私も思った!
二人ラブラブだったよね。」
夏休みの、花火の時。
颯汰と二人で線香花火をした時だ。
ああ、懐かしい。
なんだか泣きそうになってきた。
「せっかくだし思い出話しようぜ!
颯汰さ、本当にうるさいくらい明るかったよね。
いい意味で。」
「うわーっ、颯汰とか懐かしい!
あれから会ってないからなぁ。」
「桐原くん、いきなり転校したよね。」
気づけば私の周りに人が集まり、みんな口々に颯汰の話をし出した。