他のみんなも心配そうにして、私に声をかけてくれた。
付き合ってるって勘違いしてるみたい。
だけどそのクラスのみんなの温かさが、私の涙腺を緩ませる。
「優梨ちゃん、泣いていいんだよ?」
沙良ちゃん、静ちゃんがそう言ってくれた。
本当に優しい。
こんな優しい二人に対しても私は最初、上辺だけの関係でいいって思ってたんだ。
その考えを変えてくれたのは紛れもなく颯汰で………
「………っ。」
颯汰。
私、頑張るから。
颯汰がくれた言葉を忘れずに、颯汰との時間を忘れずに
将来に向けて頑張る。
お父さんに許してもらった大学に行って、文学部に行って、国語の勉強をして。
立派な大人になってみせる。
もうどうでもいいなんて思わない。
現実から逃げない。
だからどうか………
また、颯汰と会えますように。
強くなるから、私。
必ず立ち直って前に進むから。
颯汰、私は忘れない。
颯汰がいなくなっても、絶対忘れないからね。