たとえ君がいなくなっても私は忘れない





すると颯汰から笑顔が消えた。



そしてしばらく見つめ合った後……



颯汰が近づいてきた。
ぐっと距離が縮まり気づけば何かに包まれた。



背中に手を回され、引き寄せられる。



颯汰に抱きしめられているのだと、理解するのに時間を要した。



「颯汰……?」
「ごめん、もう少しこのままでいさせてほしい。」



謝らなくていいのに。



「いいよ、このままで。」



温かい。
颯汰の体温が伝わるようだ。



私が受け入れたからか、颯汰は腕の力を強めて私をきつく抱きしめる。



少し、苦しいぐらい。



だけど全然それで良かった。
私も颯汰の背中に手を回し、抱きしめ返す。