たとえ君がいなくなっても私は忘れない





「まじで!?俺も五組なんだ!
これは何かの運命だな。」



それなのにどうやら彼には効かないようで。



「そうなんだ、奇遇だね。」



彼も五組で一緒だからって私にはなんのプラスにもならない。



「この学校平和?」



ほら、また話題を提供してくる。



こんなにも素っ気なく返してるっていうのに、なんで構うんだろう。



私だったらこんな人間と一緒に居たくない。
楽しくないし。



「平和、かな。
まあ真面目。」



「そっか。学力も高いからな。」



「それならあなたも賢いってことだ。」
「うーん、どうだろう。最初のテスト次第かな。」



私を見て笑う彼。



よく、笑うな。



しかも自然の、いかにも心から笑ってますよっていう笑顔。