颯汰は私を見た。
その目は揺らいでいて、何かに悩んでいるようにも見える。
その時、線香花火の音が消えぽとりと先が落ちた。
暗闇に包まれるけど近くにいる颯汰の姿は、はっきりと捉えることができた。
「颯汰?
なに言って………」
「なんで、優梨と出会ったんだろうって思う。
後悔もあるし、苦しい。」
「えっ………」
そんなこと言われるなんて思ってなくて、驚く。
後悔?
苦しい?
やめてよ、そんなこと言わないで……
「私は嬉しいよ。
颯汰と出会えて。
色々教えてくれた。
背中を押してくれた。
私は後悔なんかしてない、だからそんなこと言わないで。
そんな颯汰を見るのが苦しいよ……」
嘘だって言ってほしい。
消えるっていうあの言葉。
どういう意味?
転校するって、ことだよね?
ならいつでも会えるじゃん。
会おうと思えば、いつでも………。



