今が楽しすぎて
幸せすぎて
逆に怖い。
嵐の前の静けさのようで、この先何かがあるんじゃないかって。
そう考えたとしたらやっぱり一つの答えに辿り着いてしまって……
「どうした?俺の顔見て。」
颯汰が、いなくなること。
もしそうなったとしたら、私は颯汰のいない世界で生きていくことができる?
私と真剣に向き合ってくれて、話も聞いてくれて助けてくれる。
そんな颯汰がいなくなって、この先また前の自分と同じことになったら………
「優梨?ぼーっとしてどうした?」
颯汰の声で我に返る。
何考えてるんだ私。
もう大丈夫。
向き合うことを覚えたんだから。
逃げないことを、颯汰に教えてもらったんだから。