「お前はいつも自分の気持ちを言わないから、正直何を考えているのか俺にはわからなかった。


でも、ちゃんと優梨自身の気持ちが聞けて良かった。」



言い方はまだどこか素っ気なかったけど、言葉一つ一つ丁寧で、優しかったから泣きそうになる。



「わかった。
じゃあここ目指して頑張りなさい。」



お父さんは私の話を聞いてそう言った。



この時嬉しくて、お父さんの気持ちも聞けて
私ばかりが被害者ぶってたんだと気づいた。



なのに私が自分の気持ちを言わないで溜め込んでいたから、私がお父さんの気持ちをわからなかったかのように



お父さんもまた私の気持ちがわからなかったのだと。