「君って三年だよね。
三年は校舎こっちなの?」




「…………は?」




私と目が合うなり、にっこりとどこか幼く笑う彼。



きっと学年で色が違うスリッパの色を見て聞いてきたのだろう。



彼も三年である深緑色のスリッパを履いていたから同じ三年なはず。



仮にも二年、ここの学校で過ごしてきたっていうのに普通校舎がわからないとかある?



「あ、いや………ごめん。
実は俺、転校生でさ、今日から。」



「………ああ。」



そういうことか。
確かに見ない顔だ。