「あっついなー!」
「暑いって言うから暑くなるんだぞ。」
「じゃあ寒いって言うべきなんだな!」
「それも違うけどな。」
颯汰はいつも通り明るく、うるさくて
颯汰の周りには人が集まっていた。
だけどその笑顔を見ても、私はあの日のことが思い出される。
『あと三ヶ月後に俺は消えるんだ。』
ずっとこの言葉が頭から離れない。
その言葉にどう言う意味が含まれているのか、私にはわからなくて。
あの日、そう言われて私はなにも返すことができなかった。
『やっぱ、忘れて。
全部冗談だから。』
何も言えない私を見て颯汰は力なく笑い、すぐ帰っていったのだ。
家に帰って、一回落ち着かせてから次の日にあの言葉の意味を聞こうと思った。
だけど次の日になると颯汰はいつも通り、いやいつも以上に元気で無理しているように見えて何も聞けなくなってしまったのだ。
それからあの言葉はなかったかのように颯汰は私に接してくる。
だから余計に何も言えなくて、今日までやってきた。
あれから颯汰との仲も変わらず。
周りに誤解されてることはだいぶ減ってきたけど、それでもまだ怪しまれるわけで。