「……あら、中に女の子が………ってええ!?
女の子!?
あんた女の子部屋に連れ込んだの!?」
「耳で騒ぐなよ、うるさいから。
連れ込んだんじゃなくて勉強してるだけ。」
そう言いながら颯汰はお姉さんから離れこっちに戻ってくる。
すると後ろからお姉さんもついて来て、私の隣に座った。
「こんにちは、颯汰の姉です。」
「あ、こんにちは……!」
「もう彼女なんか作っちゃって。
一ヶ月半ぐらいしか経ってないのに。」
か、彼女……!?
一瞬で顔があつくなりながらも、急いで否定する。
「ち、違います……!
ただの友達です。いつも仲良くさせてもらってます。」
「そうなの?
てっきり彼女だと思ったのに。」
「姉ちゃん、あんま優梨困らせるなよ?」
「あら、ごめんなさい。
でも綺麗な子ね。
颯汰がお世話になってます。」
「いえいえ、私ばかり助けられてます……!」
お姉さんはそんな私を見て優しく微笑んだ。
その笑顔はどこか颯汰に似ていた。



