「なーんかしっくりこない返事だな。」
「だ、だって悩んでるから……」
どうやら颯汰にも伝わったらしい。
「悩んでるって?
進路のことで?」
「まぁ、ね。」
「候補はあるのか?」
「そりゃあるけど……いけるか微妙かな。」
「学力的に?」
「まあそれはこれからだけど、色々………っていうか颯汰はどこの大学行くの?」
「俺はまだ決まってない。
それに比べて行きたい大学があるってだけですごいと思うぞ?」
行きたい大学があるだけ、すごい……か。
どうなんだろう。
でも多分、諦めないといけない気がする。
「それで?
今度はどんな悩みですか?」
少し軽く私に聞いて、言いやすい雰囲気にしてくれている。
なんか颯汰に頼ってばっかだけど、いいのかな。



