ーーー「ただいま。」
あれから最後のミーティングをして、引退だから後輩から色々もらって。
すっかり帰るのが遅くなってしまった。
先に家族は帰っていて、今ようやく私は帰ってきたのだ。
緊張する。
実は試合が終わって私が友達と話してる間に家族は帰っていたのだ。
何、言われるかな。
少し不安な気持ちでリビングに行くと、真っ先にお母さんと目が合った。
「おかえり……!
疲れたでしょう?
今までお疲れ様!
今日は優梨の好きなものばっか用意したわよ!」
そう言ってお母さんは食卓の方に視線をやる。
私も同じところを見ると、机の上には私の好きな料理ばかり並んでいた。
それにしてもまだ食べてなかったんだ。
待っててくれたって、ことだよね……?
「さ、食べましょうか。」
お母さんがそう言って、お父さんとお姉ちゃんが席に座る。
「優梨、すごかったね。
私の想像以上だった。」
意外にも、お姉ちゃんに褒められた。
もちろん嬉しいに決まってる。