たとえ君がいなくなっても私は忘れない






残り時間10秒を切った。



今ボールは私たちのチームが持っている。
多分これが最後。



ならせめて最後はシュートを決めて終わろうと思って、みんなゴールを目指す。



その時
「優梨!」と、鈴香からパスをもらった。



一気にゴール下を目指す。



なんかまだ終わってないのに、すでに泣いてしまいそう。



ダメだと思って我慢し、ドリブルで私の前に立つ相手をかわす。



颯汰に指摘された癖が出ないように意識して、教えてもらった通りのシュートの形で……



ボールがゴールに吸い込まれるようにして入った。



そこで試合終了の合図が鳴る。
結果は負け。



それは変わらない。
だけど、最後に決められて気持ちがいい。



後悔がないわけじゃない。
だけど後悔だらけでもない。



本当に苦しかった。
中学も、高校も。



それでも続けられたのは、やっぱり好きだからっていうものもあって……



もし、高一に戻ったら多分バスケ部には入らないと思う。



だけどバスケ部に入って、ここまでやってきたのは無駄だとは思わないしそれに対しては後悔はなかった。



人生は一度きりって言葉、本当にそうだなって思う。