ーーー相手は強豪。
どっちが勝つなんて、勝敗は目に見えていた。
点差はもう追いつけないほど離れていて、はたから見ればぼろ負け。
だけど私たちは“勝つ”という気持ちより、“挑戦”するんだって気持ちだった。
強豪相手にどれだけ自分たちの力が通用するか。
意外にも私たちの力はあった。
相手のボールを奪えるし、ドリブルでかわせるしシュートも狙える。
ただ相手の方が上なのは確かで、点差は開いていく。
知ってる、こうなることぐらい。
だけど私たちはこの日のために頑張ってきた。
だらけたりして、何度も先生に怒られたけど
本当にバスケに対して気持ちがないとここまできてない。
みんな結局は好きなのだ、バスケが。
なら最後までゴールを目指して走って、シュートを決める。
このチームで試合ができのは、もう最後なんだから。



