「ちゃんと言うんだぞ?」
この時も颯汰は心配して念を押してくるけど、大丈夫。
ちゃんと言うよ、私。
「うん、わかってる。」
「よし、じゃあスマホ貸して。」
「え?」
ここでどうしてスマホが関係してくるの?
理解できずに颯汰を見ていると、早くと急かされ素直に従う。
そしたら颯汰は手際よく操作して、少しして私のスマホが返された。
「連絡先交換したから。
今日の結果、電話でもメッセージでもいいから教えて。
もし無理だったら慰めてやるから。
いけたら俺も嬉しいから喜ぶかもな。」
颯汰はとことん優しい人間のようで。
ここまでされるともう逃げることなんてできない。
「わかった。
連絡するから遅くなっても起きててね?」
「任せとけ。
夜更かしは得意だから。」
夜更かし得意って、自慢じゃないでしょ。
本当に颯汰は明るく、笑っているところを見ると………
私まで、笑顔になるような気がした。



