そしてバーベキューが始まった。
お肉だけでなく野菜も串刺しにして焼かれていて、みんなでワイワイ楽しんだ。
「その時こいつなんて言ったと思う?」
「ちょっ、それ以上言うなって女子に引かれる!」
一緒のグループだった男子たちは面白い人たちで私も楽しいと思えた。
一年と二年の遠足では感じなかった“楽しい”という感情が自然と湧いてきて、今は心から笑えた。
「よっしゃ!
今からドッチボールしよーぜ。」
バーベキューが終わってから、颯汰がそんなことを言い出した。
颯汰には遊ぶことしか頭にないのか。
「えー、当たったら痛いから男子たちでやってよ。」
静ちゃんがきっぱりと拒否するけど、ここで颯汰が諦めるわけがない。
「大丈夫!
柔らかいやつだから!
ほら行くぞー!
他の班でドッチボールしたいやつ集まれー!」
ほら、やっぱり。
それだけに留まらず、周りの班までも巻き込み結局全員参加のドッチボールになってしまった。



