何だろう、この感情は。
本当に不思議な気持ち。
鼓動が速くなっていくばかりで、おかしい。
「別にいつも笑ってるつもりだし……」
やっと返せたのがこの言葉だった。
「どこがだよ。
初めて会った時の不自然な笑顔といったら酷かったなぁ。」
「なっ……!
私一応あの日に言われたこと今でも根に持ってるから!」
あの日から私の人生が狂わされたような気さえするぐらいなのだ。
「でも事実だったし、今こうして笑えてるんだしいいだろ?
ほら、そろそろ帰るか。」
颯汰はまるで私の言葉から逃げるようにして、帰ろうと言い出して本当に歩き出してしまう。
あからさますぎる……!
いつか絶対謝ってもらおうと思い、私は颯汰の後ろについていった。



