颯「僕は話す事なんて何もない。
悪いけど至とは話したくない。」

小さく舌打ちした至は
構わず話を続ける。

至「大学一年の夏にお前と話した
あの日の事を俺は忘れた事ないよ。」

颯「え?」

至「お前は、告白してきた女に
ビンタされた俺の前にやってきて
音楽室へ連れて行った。
ほとんど話した事もないのに
俺を丸椅子に座らせて
お前は突然ピアノを弾き始めた。」