颯「僕はそんな事よりも
もっと大切な事を聞きます。」

渚「マッシュくんは何を聞くの?」

颯「滅多に星の見えない
東京の空を最後に
見上げたのはいつだったのか。
木々の上に巣を作る鳥達を
最後に見たのはいつだったのか。
その人を知るために大切な事は
きっとそんなちっぽけな事です。
上を向いて歩かなければ
きっと大切な事には気付けないんです。」

渚「なんだか、詩的だね。」

颯「‥本当は僕
作家を目指してたんです。」

マッシュくんは淡々と
でも少年の様な表情で
小さな夢の話を聞かせてくれた。