「いつかはこの病院を退院する日が来る。外に出る時が来るんだ」
自分のつま先を睨むようにしている敦也くんが唇を噛みしめるのが分かる。
「葵ちゃん、前言ったでしょ?俺の退院するときの目標が『車いすを使って日常生活が自立すること』だって」
「うん……」
「俺はさ、ただでさえ葵ちゃんが退院するときの目標のために設定している短期目標をクリアすることすら出来てない。達成できない目標を修正するってことは、長期ゴールだって目標の修正をして目標の位置を下げるってことだよね?」
敦也くんの質問に返事をすることなんて出来なかった。
「俺は車いすを使って日常生活が一人で出来ない状態で退院するなんて、俺は普通の生活を送ることですら精いっぱいの一生を過ごさないといけないのかな」
敦也くんの瞳は涙が今にも零れそうなほど潤んでいた。
自分のつま先を睨むようにしている敦也くんが唇を噛みしめるのが分かる。
「葵ちゃん、前言ったでしょ?俺の退院するときの目標が『車いすを使って日常生活が自立すること』だって」
「うん……」
「俺はさ、ただでさえ葵ちゃんが退院するときの目標のために設定している短期目標をクリアすることすら出来てない。達成できない目標を修正するってことは、長期ゴールだって目標の修正をして目標の位置を下げるってことだよね?」
敦也くんの質問に返事をすることなんて出来なかった。
「俺は車いすを使って日常生活が一人で出来ない状態で退院するなんて、俺は普通の生活を送ることですら精いっぱいの一生を過ごさないといけないのかな」
敦也くんの瞳は涙が今にも零れそうなほど潤んでいた。

