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「星原さん!!大ニュースよ!!」
昨日も遅くまで参考書とにらみ合いしていたせいで、若干寝不足気味のぼんやりとした頭に看護師長のテンション高めの声が響く。
朝礼前に私を見つけて、話しかけてきてくれた看護師長の表情ははち切れんばかりの笑顔だ。
「おはようございます。師長、何事ですか?」
「あのね、敦也君がね……」
嬉しさであふれている師長が私に耳打ちをする。
「えっ?!」
思わず素っ頓狂な声をあげた私は朝礼に集まり始めたスタッフからの視線が痛くて思わず身体を小さくする。
「あっ、あの、私」
きっと言いたいことは看護師長に伝わったんだろう。
看護師長はにっこりと天使のような微笑みを浮かべる。
「朝礼まで、あと5分あるわよ」
師長の言葉を聞き終える前に、私は榎田さんの居る病棟まで駆け上がった。

