俺の前に突如現れたのは、車いすになった中年男性。
白髪交じりのリーゼントに、鋭い目つき、獰猛な動物のような顔立ちをした太田さん。
左手は三角巾で固定してあって、右手と右足だけで車いすを操作している。
太田さんは俺の隣のベッドに入院している。
この間、太田さんがベッド上でスタッフに身体を拭いてもらっていた時、カーテンの隙間からちらりと見えたのは色とりどりに彫られた背中の般若だった。
脳梗塞で左半身にマヒが出たため入院中の太田さんは、昔何度も警察のお世話になったって、この間リハビリ室で自慢げに話をしていたんだっけ。
ぼぉっとしながらリハビリを受けていたら、そんな話が耳に入ってきたんだ。
白髪交じりのリーゼントに、鋭い目つき、獰猛な動物のような顔立ちをした太田さん。
左手は三角巾で固定してあって、右手と右足だけで車いすを操作している。
太田さんは俺の隣のベッドに入院している。
この間、太田さんがベッド上でスタッフに身体を拭いてもらっていた時、カーテンの隙間からちらりと見えたのは色とりどりに彫られた背中の般若だった。
脳梗塞で左半身にマヒが出たため入院中の太田さんは、昔何度も警察のお世話になったって、この間リハビリ室で自慢げに話をしていたんだっけ。
ぼぉっとしながらリハビリを受けていたら、そんな話が耳に入ってきたんだ。

