「オーディションで歌う曲、退院祝いに退院当日、俺に歌ってくれない?」
「えっ?」
退院祝いって、私の歌?!
驚いた私が言葉に詰まる。
「葵ちゃんが歌手になったら、いつかまた葵ちゃんの歌をどこかで聞くことが出来るって思ってた。だけど葵ちゃんは歌を辞めるっていうから。俺、最後に葵ちゃんの歌を聞いたら、退院してからも頑張れる。そんな気がするんだ」
敦也くんの瞳はゆらぎなくて、真剣そのものだ。
オーディションだって落ちてばっかりで、敦也くんが退院してからも頑張れるほどの素敵な歌なんて作れるわけない。
今度のオーディションだって、最後の想い出作りのつもりなのに。
「私の歌なんて……」
「葵ちゃんの歌だから聞きたいんだ」
弱音を吐こうとした私を敦也くんの真っすぐな言葉が言い留まらせる。
「えっ?」
退院祝いって、私の歌?!
驚いた私が言葉に詰まる。
「葵ちゃんが歌手になったら、いつかまた葵ちゃんの歌をどこかで聞くことが出来るって思ってた。だけど葵ちゃんは歌を辞めるっていうから。俺、最後に葵ちゃんの歌を聞いたら、退院してからも頑張れる。そんな気がするんだ」
敦也くんの瞳はゆらぎなくて、真剣そのものだ。
オーディションだって落ちてばっかりで、敦也くんが退院してからも頑張れるほどの素敵な歌なんて作れるわけない。
今度のオーディションだって、最後の想い出作りのつもりなのに。
「私の歌なんて……」
「葵ちゃんの歌だから聞きたいんだ」
弱音を吐こうとした私を敦也くんの真っすぐな言葉が言い留まらせる。

