「もちろん、訓練の一環としての歩行訓練ということであって、日常生活で歩けるかどうかは別問題。装具の申請は、僕と星原さんで主治医を説得して書いてもらうようにするけれど、それでどうだろう?これは星原さんにとっても、敦也くんにとってもチャレンジになると思うが、どうだろう。やってみないか?」


敦也くんが大きく頷いた。

「葵ちゃん!!」

部長を一点に見つめていた敦也くんが視線をこちらに向ける。

「チャレンジ、付き合ってくれる?」

太陽のような笑顔で敦也くんが白い歯を見せて笑っている。

「もちろん!!」

私も敦也くんにつられるようにして顔を綻ばせる。