ガラスの靴



「俺、去年このプロジェクト参加してんだよ。今年は違うの任されたからしてねぇけど」



驚いている私に淡々と説明を始める一ノ瀬さん。



私は一ノ瀬さんを見ることができなくて。


私のせいで翔太さんの立場が怪しくなるんじゃないかって思うと怖くて。



「そんとき聞いたんだよ。『綺麗な嫁がいるお前は幸せだろ』って上司に冷やかされてたとこ」



淡々と放つ一ノ瀬さんの声は聞こえているはずだけど頭の中に残らなくて。


なんて一ノ瀬さんに言ったらいいかわからない私はひたすら黙ることしかできない。



頭の中が真っ白だ。