ガラスの靴




資料整理をしている間に他の人たちは帰ってしまってこの会議室に今いるのは私と彼だけ。



「離してください」



できるだけ冷たい声を出して言うようにするけどそんなことより声が震えてないかが気になる。



確実に震えた。


離してくださいなんて微塵も思ってない。


離さないでほしいに決まってる。



だけど口から出るのは思っていることと反対の言葉しか出なくて。



向かい合うように立った私は顔を上げることができなくて視線を下に向ける。



「ネックレス…外しちゃったんだ…」