ガラスの靴




どうやら一ノ瀬さんは低血圧なようだ。



私は「そうですか」と呟いてベッドから降りると服を着始めた。



じんわりと感じる下腹部の違和感と腰の痛みが昨日の夜のことを思い出させる。



とても一ノ瀬さんは上手かった。


最中はもう他のことなんて考えられないぐらい翻弄されて頭が真っ白になった。



荷物も全部まとめて帰る時一言声をかけた方がいいかと迷ったが寝息が聞こえたので小声で「お邪魔しました」と声をかけといた。



玄関まで行くと鍵をどうしようかと考えたが、横に鍵が置いてあったので鍵をかけてドアのポストに入れておいた。



机の上に鍵はポストに入っていると置き手紙を書いて来たから気づくだろう。