それからどうやって一ノ瀬さんの家に来たかはあまり覚えていない。 引かれる腕について行くように私も歩いて現在に至る。 「…っン」 部屋に入るなり直ぐぶつかるようにして合わさった唇。 いきなり深くなるキスに息継ぎするのは一苦労で。 私の口内を調べるかのように動き回る一ノ瀬さんの舌はまるで生き物のようで。 一旦離れた口から引く銀色の糸はやけに厭らしくて。