これ帰ったら日付変わってるやつだなぁ。 オフィスには私と一ノ瀬さん以外みんな帰ってしまった。 カバンに荷物を詰め始めた時に妙に感じる斜め前からの視線。 …体に穴あきそう。 「なんですか」 そんな顔の整った人からガン見とも言えるぐらい見られたら誰でも気になる。 てか、怖い。 いや、顔は関係ないか。 別に整ってなくても気になる。 「なぁ、」 一ノ瀬さんの落ち着いた低い声がオフィスに響く。