俺が言った瞬間、エリアルがびくりと反応した。 そして、そーっと俺の方に振り返る。 姉さんが苦笑した。 「ああ、あれね。もう無いわ。 この前ビーフシチュー作った時に、 全部使っちゃったから……」 「うん、知ってる……」 エリアルが、しょんぼり答えた。 何でもあれは、エリアルがこっそり買って来た、 かなりお高いものだったらしい。 それを、姉さんが知らずに、 全部料理に使ってしまったという次第だった。