誰かに相談するにしても、 セレナの正体を込みで話せる相手となると、ぐっと限られる。 だから、この辛い胸の内を全て曝け出せるのは、 今のところ、一人しかいなかった。 コレットは散々泣いた後に涙を拭い、再びペンを握った。 宛名はもう、封筒に書いてある。 切手も貼った。 その手紙は日本行き。 葉山孝宛だった。 *****