誰かに相談するにしても、

セレナの正体を込みで話せる相手となると、ぐっと限られる。
 
だから、この辛い胸の内を全て曝け出せるのは、

今のところ、一人しかいなかった。
 
コレットは散々泣いた後に涙を拭い、再びペンを握った。
 
宛名はもう、封筒に書いてある。

切手も貼った。
 
その手紙は日本行き。
 
葉山孝宛だった。


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