彼等の『普通』が壊れたのは、それからすぐの事だった。 それはあまりにも猟奇的で、事件にもならなかった。 でも、それまで一緒に笑っていたたっくんの、 もう何も映さない闇のようにぽっかりと開いた瞳だけが、 今も彼の記憶に焼き付いて離れない。