佐々木先生は、ポケットから小瓶を取り出した。 中には、薄桃色の澄んだ液体が入っている。 「無味無臭で、経口摂取でも同等に効果がある。 乙矢も持っていたはずなんだけど、飲んだりした?」 「ううん……でも無いとは言い切れない、かな」 例えば少量、お茶などに混ぜられていたとしても、多分俺は気付かないだろう。 ふと俺は、おっちゃんが持っていた銀色のアタッシュケースを思い出した。 あの中にあったとしたら、合点がいく。 (それにしても、おっちゃんのオールバック、似合わなかったな……)