「お母さん……」 「……なあに?」 少年は、震えながら指を指した。 「それは、たっくんだよ……」 くるりと振り返った母親は、 細いロープを手に微笑んでいた。 「あら、駄目だったの?」 彼女は、動かなくなった『たっくん』の襟首を掴んだまま、 不思議そうに首を傾げていた。