雪絵からの連絡を受けて急行したテミスの構成員――鬼山は、現場の状況をすこし把握出来ないでいた。
熱中症を起こしかけながら、ふらふら動き回る雪絵の話によると、
例の連続殺人犯の片割れと接触した末の出来ごとだという。
そういえば、こいつの担当だったっけ。
しかし、どうやら戦いは終わってしまっていたようで、戦闘員である彼の役目は無さそうだった。
「おい、あっちの子供は誰なんだ?」
鬼山は、孝を指差して言った。
「子供じゃねえですよ。
高校生くらいですよ。
私のダーリンの弟分なのです」
「ふうん」
どうにも、自分の目線から見ると、大抵の人間は子供に見えてしまう。
「ああ見えて結構、根性のある子なのですよ。
ちょっと生意気ですが」
そこまで言われると、興味が湧いて来る。
「どれどれ……」
鬼山は暇潰しがてら、二メートル以上ある巨体を揺らしながら、彼に近付いた。
「おい、君は一般人か?」



