あれ?
(さっきまでこの人、余裕顔じゃなかったっけ……?)
雪絵は顔を真っ赤にして、涙すら浮かべていた。
「ぜいっ……ぜいっ……ゲホッ」
「あの……雪絵さん?」
「は、話かけるな……です! 集中出来なっ……」
「いえ、あの……大丈夫ですか?」
「何がです!」
「体が!」
雪絵の必死の大声に負けじと、孝も声を張る。
「体ぁ……?」
雪絵は、ふにゃふにゃになりそうな声で答えた。
「……足とか、体力はまだ何とか……でも……」
雪絵は、遂に膝を突いた。
「……あ、熱くて……これ以上は……」
雪絵は、呼吸が荒いまま、冬は日本で自由にしているが、
夏は外国の雪山か冷蔵庫で生活していると説明した。
つまり……。



