姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③




あれ?

(さっきまでこの人、余裕顔じゃなかったっけ……?)
 

雪絵は顔を真っ赤にして、涙すら浮かべていた。

「ぜいっ……ぜいっ……ゲホッ」

「あの……雪絵さん?」


「は、話かけるな……です! 集中出来なっ……」

「いえ、あの……大丈夫ですか?」

「何がです!」

「体が!」
 

雪絵の必死の大声に負けじと、孝も声を張る。

「体ぁ……?」

 
雪絵は、ふにゃふにゃになりそうな声で答えた。

「……足とか、体力はまだ何とか……でも……」
 
雪絵は、遂に膝を突いた。

「……あ、熱くて……これ以上は……」
 
雪絵は、呼吸が荒いまま、冬は日本で自由にしているが、

夏は外国の雪山か冷蔵庫で生活していると説明した。
 

つまり……。