(いける……!) 銀司は、にやりとなった。 が、小夜子は接触した間際に彼の胸倉を掴むと、その勢いを利用し、思い切り彼をぶん投げた。 巴投げだ。 「――とりゃあっ!」 「………え……?」 空中に投げ出された銀司は、数秒放心した。 屋根から出てしまっている。 つまり、地面は遥か下のコンクリート。 きちんと着地しなければ、大怪我だ……。 「どわあああっ!」 銀司はくるりと宙返りをし、四足でダメージを分散させ、無事に着地した。 ……たまたまだったが、狼の方で良かったと胸を撫で下ろした。