姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③




「あはは、死ねば?」

「酷い!」

「何とでも言えばいいよ」

「人攫い!」

「うんうん、そうだね」

「ターコ! ウジ虫!」

「狼だよ」

「ゲロ男っ! フリーダムハゲ!」

「……返しに困る暴言だな」

「ふーんだ、そんな銀ぎら銀に髪の毛いじめなんてしたら、将来必ずハゲるんだからね! 

やーいやーい、お可哀そうにー!」


「これは地毛だよ」

「え、そうなの?」
 
両手を使って『あかんべえ』をしていた小夜子は、そのままの顔で訊き返す。

だが、銀司が「間抜け面」と笑うので、すぐにやめた。