だけど今ならちゃんと、彼が当時、 相当に肩身の狭い思いをしていたのだと想像できるし、 彼の努力を尊敬する事も出来る。不幸な境遇にも負けず、 きちんと大学も出て、就職も果たしたのだから。 「……孝、お前の名前考えたの俺なんだぜ。 俺がここんちに来てすぐに、お前が生まれてなあ」 おっちゃんは、昔からよく言っていた。 そう、何を隠そう俺の名付け親は、当時小学生だった彼だ。 母子手帳にだって、ちゃんと書いてある。