「もしもし、青子さん!?」
『もしもし……小夜ちゃん? どうしたの』
「青子さん、先輩の話、今からでもいいから断って! お願い!」
『え~何それ。
っていうか、相談したかったのに小夜ちゃんから返事来ないから、もう出ちゃったよ。
学校の方のさ、南口にある『アルト』ってバーだって。
で、小夜ちゃんこの話聞いてなかったの?』
「うん、そうなんだけどね、……っていうか、そうじゃなくて!
行っちゃ駄目なの! 引き返して!」
『……何で?』
姉さんは、一瞬詰まった。
これは、言っても良い事なのだろうか。
だけど、本当の事を言ったところで、信じて貰える訳が無い。
「これは狼男が、あなたを食べようとして吐いている嘘だから、
行ったら死んでしまう」なんて。
「……どうしても」



