エリアルが手から提げたビニール袋からは、 ワインボトルとビールの缶らしきものが顔を覘かせていた。 「あ! ……忘れてた」 「やっぱりね」 すると、その様子を見ていたおっちゃんが、いそいそとソファーから降りて、 「ヒュ~気が利く~ぅ♪」 と、喜んでいた。 俺も、確かにエリアルが姉さん以外の誰かに気を遣うなんて、ちょっと珍しいな、と思う。 しかし、 「おっと、忘れるところだった。孝、これ返すよ」 「ん?」 エリアルは、ポケットから出した何かを、俺に投げて寄越した。 ……俺の財布だ。