「日本に来たら、もっと早く来るつもりだったんだけど…… 色々あって、ここに来るのが随分遅れてしまったよ。 待ちくたびれたかい? ダリウス……」 エリアルは、ひび割れた墓石に花を供えた。 夕暮れ時に、その場所にあまり人はいなかった。 海の見える、静かな墓所。 様々な形の標だけが、周りの世界に影を落とす。