「――ごめんね、さっき我がまま言っちゃって」 不意に視界に入って来た銀髪に、 小夜子ははっと身を固くした。 「月代先輩……」 小夜子はカゴを持つ手を変えて、 悠然とした笑みを湛える月代を見やった。 「ごめんね、どうしても肉って思うと止まんなくってさ」 「いえ、好みは人それぞれでしょうし……」 小夜子は微笑み返しながらも、 背中に嫌な汗をかいているのに気付いた。 (さっきみたいな勢いで、あなたは同い年くらいの女性を、 喰い殺したりもするのかしら……?)