九月。凛兎はもう新学期が始まって学校に行っている。
俺はなかなか進まない勉強を放棄して、外に出ることにした。
九月はまだ暑さが残っている。
残暑、ってやつ。
でもたまに吹く風は涼しくて気持ちいい。
近くのコンビニに向かって歩いていると、知り合いを見つける。
「凛音…」
「愛姫、」
よ、と気まずく挨拶して、コンビニの隣の公園のベンチに二人で腰掛けた。
俺はコンビニで適当に飲み物を買ってきて、愛姫に渡す。
「ありがとう。」
愛姫はそれを受け取ると、タブを開ける。
「勉強は、どう?」
「…まあぼちぼち。」
「そっか。」
愛姫がぎこちなく微笑った。
俺も缶のタブを開ける。
「…あの、この間、ごめんね。」
「ん?」
「生意気なこと言って。好きになったら、世間なんてどうでもいいよね。」
「…どうでもよくはないけど…まあ、うん。」
