「…なに、どうしたの?」
「……何か、あんま人に見せたくないんだけど。」
「、やっぱり似合ってない…?」
お兄ちゃんの言葉に、不安になる。
お兄ちゃんはかっこいいし、先に行った二人も美男美女。
やっぱりわたしはこの場には不釣り合い…だったりして。
お兄ちゃんは少し横を向く。
「…そーじゃなくて、…すげー可愛いから。」
「、え…」
「…独り占めしたい、ほんとは。」
…お兄ちゃん、おかしくなっちゃったのかな。
ただ、自分の頰が熱くなるのだけわかった。
なんて答えようか困っていると、翔太くんの叫び声が飛んでくる。
「おめーらいちゃついてんじゃねーぞ!早く来ねーと海に沈めっぞ!」
「ごめん、翔太がキレる前に行こう。」
手を引かれて、翔太くんと芽依のもとに一緒に走る。
幸せだな。
大好きな人たちと一緒に居られるのってこんなに幸せだったんだ。
そんなこと、しばらく忘れてしまっていた。
「おい凛音いいか、俺の凛兎ちゃんに手ぇ出すんじゃねーぞ!わかったか!」
「はいはい。お前のものじゃねーけどな。」
「はいは一回でよろしい!」
…にしても翔太くん、どうしちゃったんだろう。
前はお兄ちゃんへの気持ちに気付かせてくれようとして
アドバイスまでしてくれたのに。本当におかしい。
あまり気にしない方がいいのだろうか。…わからない。
芽依はずっと笑顔で翔太くんに話しかけている。
果たしてこの旅行、うまく行くのかわからなくなってきた…
