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「中学の時は…少し荒れてたんだよ。」
一階にあるクラスのカフェに入り、三人で席に座る。
ソーダフロートを飲みながら、お兄ちゃんが話し始めた。
「…突然親友がいなくなったり、父さんとうまくいかなくなったりでさ。
で、ヤンキーたちと喧嘩ばっかりしてたらどんどん強くなっちゃって。」
「地元で凛音は有名なんよ。だからこっちでも柄悪い奴は知ってんだよなー。」
ごめんな、とお兄ちゃんが謝るもんだから慌てて首を横に振る。
また、助けてもらった。
いつもお兄ちゃんはわたしを助けてくれる。
「今日、いつ頃終わるの?」
「んー…後片付けは明日からだから、五時には終わるかな。」
「…じゃあ、心配だから迎えに来る。」
お兄ちゃんの優しさに胸がいっぱいになる。
兄弟がいる友達から、お兄ちゃんって最悪ってよく聞くけど。
彼は最高のお兄ちゃんだと思う。
…わたしが、お兄ちゃんを意識してるからか。
「うわあー、俺バイトだから行けねーや。」
「大丈夫だよ、ありがとう。」
ちぇっ、と翔太くんが悔しがる。
それを見て少し笑うと、彼も笑った。
