「…今日ずっと元気ないよね。」
「え、」
「まあ、あたしは凛兎のことだったら何でもわかるから。
…凛音さんと何かあったでしょ。」
芽依は本当にわたしのことをよく見ているらしい。
何も言わずに頷くと、やっぱりねー、と芽依。
あの喧嘩からわたしはお兄ちゃんを避けていた。
何だか会うのが気まずくて。
それに会って話したら、またお兄ちゃんのこと傷つけちゃうんじゃないかって。
「…何となくさ、凛兎の考えてることわかるよ。」
「え、?」
芽依がわたしに微笑いかける。
「でも、ちゃんと話してみないと。…凛音さんも、話したいと思ってると思う。」
「どうかな…」
「いつも言ってるでしょ!もっと自信持ちなって!」
芽依に肩を叩かれる。
わたしは小さく溜息をついた。