…お父さんが、自殺だった…。
滲んでぼやけていた記憶が少しずつ鮮明になってゆく。
そうだ、わたしは…すごくお父さん子だった。
いつも家に帰るとお父さんと一緒にいて、
遊んでもらっていた。
絵だって、お父さんが教えてくれたんだ。
たくさんスケッチブックや色鉛筆を買ってくれたのも、お父さん。
涙が止まらない。
嗚咽が漏れて、思わず口元を押さえた。
…何で、忘れていたんだろう。
お父さんが大好きだったのに。
わたしは涙を拭いながらもう一度手紙を読み返して、最後の文に目を止める。
お父さんが…
お兄ちゃんのことを知っている?
お父さんが亡くなった時、
わたしはまだ十一歳だった。
お兄ちゃんに出会ったのは今年の春。
…どういうこと?
